
主要作品
始まってしまいましたテネシーです。このブリンブリンな干し芋のような形をした州に南部の旨味が凝縮されてます。冒頭「チャタヌーガ…メンフィス…ノックスビル…ナッシュビル…」という語りだけで軽くイケる上物。
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 10, 2025
【18.夜寛陰】615 – Hard Times(1999, Nashville, TN)https://t.co/l8HExFD9w1 pic.twitter.com/MmS6gt8n9P
昨日からテネシー特集を始めてはみたものの、私なんかよりも詳しい方が山ほどいそうなので今後の展開を迷いに迷っています。そこで今日は何も考えていなかった駆け出しの頃のツイートを再利用。あろうことか母の日らしからぬナッシュビルの夕暮れチル。でもやはり10円玉にしか見えません。 https://t.co/t0vTAIh89b
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 11, 2025
結局は正攻法で Memphis 代表 EIGHTBALL & MJG の95年3rd『On Top Of The World』。Houston の SUAVE HOUSE ということで SOUTH CIRCLE や MR. MIKE でお馴染みの職人 T-MIX(Smoke One Productions)による安定感抜群の1枚。MICHAEL JACKSON「The Lady In My Life」風「Space Age Pimpin'」が沁みる。 pic.twitter.com/LvxlGiN5pT
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 12, 2025
そんな彼らのシングルオンリーな FUNKADELIC「(Not Just) Knee Deep」使い。94年のアルバム『On The Outside Looking In』版よりもオリエンタルで露骨なファンクネス。写真下はVer違いなので注意!
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 13, 2025
【01.昼踊陽】EIGHTBALL & MJG – Players Night Out (1994, Memphis, TN) https://t.co/ZVSD0FY7cW https://t.co/b2qbfFdpeq pic.twitter.com/JAG6R6rusl
寄道。FOESUM「Listen To The Sound」でお馴染みアイズレー「Make Me Say It Again Girl」ネタで有名な彼らもメンフィス。題名は「夢に向かって努力してる」の意。私は毎晩、夢の中でも仕事してる。
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 14, 2025
【12.夕寛陰】SNAKE & C-LOVE – Workin’ On A Dream(1996, Memphis, TN)https://t.co/qHAwelGei3 pic.twitter.com/6k3QuT5AAP
EIGHTBALL のソロ。『Lost(迷子)』というタイトルと標識が示す通り、2枚にわたり東西南北の豪華ゲストと繰り広げられる漂流教室。哀愁メロウ「If I Die」や、先月来日した ANT BANKS プロの「360°」が美味。なお、例の赤い車やスペースシャトルがぶっ刺さってハゲワシに絡まれてるのがDraper再発盤。 pic.twitter.com/7Lql98qMft
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 15, 2025
改めて真面目に。一見、白人至上主義の象徴である南軍旗を燃やし人種差別を批判しているようですが、「No More Glory」という題名を踏まえるとここでの南軍旗は南部の黒人の過去の栄光の象徴であり、寧ろ彼ら自身の歴史的・社会的アイデンティティとの決別と刷新こそが真のテーマなのかもしれません。 https://t.co/ye1WeR7upj
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 16, 2025
SUAVE HOUSE といえばストーリー「テラー」が語源という説のある TELA も。何といっても RUN-DMC「Rock Box」をスロウダウンし ZAPP「Computer Love」で哀愁風味に味付けした「Twisted」が素晴らしい。なお父親はメンフィスのファンクバンド BAR-KAYS の元メンバーらしいものの、多すぎて誰かは不明。 pic.twitter.com/x67bZvcuGL
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 17, 2025
そんな EIGHTBALL & MJG との対比で以前は「裏の顔」と書いてしまいましたが、今思えば彼らのプレイヤスタイルの延長線上に浮かび上がってくる PLAYA G。2020年には来日も果たし誰もが知る「表の顔」に。アイズレー「Summer Breeze」ネタの「Same Ol' Game」が怠惰で憂鬱な日曜の夕方にハマります。 https://t.co/B32aItd1p0
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 18, 2025
1stは外見が露骨。2ndは内面が露骨。D'ANGELO「Lady」をパロった表題曲「U Not My Lady」に始まり、2PAC声ネタ「Those Who B Slippin」、故 ROY AYERS「Everybody Loves The Sunshine」ネタ MARY J. BLIGE「My Life」モロの「My Life」まで、同世代メジャー作を躊躇なくメンフィス色に染め上げた逸物。 pic.twitter.com/Z5CM5mGJxl
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 19, 2025
PLAYA G といえば1stや2ndが目立ちますが、個人的には Y>S<P (YOUNG SOUTHERN PLAYAZ) CLICK コンピの VOL.1 に収録のトロトロな「I Wanna Be Wit You」が大好きです。ちなみに改めて聴きなおしてみたら YOUNG LO のアルバム未収録曲「Serious」のあまりの凄さに思わず変な声が出てしまいました。 https://t.co/Kbo6PsJYr3 pic.twitter.com/Rllt7zBGoS
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) May 31, 2025
月曜からクラウチングスタートをかます Y>S<P VOL.2 のスプリンター。MSから SSP のマーヴィンネタ「What's Goin' On」、AR から BIG DANK & J-MAC の貫禄「We Ballin'」など未開拓南部満載。中でも TN はNashville より刀?飛び交うオリエンタルで野蛮な CROOKED EYE Q「Hustlers Don't Die」が最高💰 pic.twitter.com/ucOqJNtFII
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 2, 2025
その YOUNG LO といえば G-LUV にも「西のノウ」「南のロ〜」のくだりで掲載された96年『Real Dealizm』で有名。22年にはベルギーの SouthWest Enterprise から世界300枚限定でまさかの再発。小洒落たピアノとギンギンなシンセが不思議に絡み合うG-RAPの概念を超えた「Long Sunday」でつかの間の休息。 pic.twitter.com/fYBLp27G1G
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 1, 2025
ということでメンフィスから東北東に3時間。テネシーの州都ナッシュビル。実はG-LUVには2㎝角のジャケ写が2箇所掲載されただけというのが信じられないインパクト。内容も抜群で20年後にはルクセンブルグのMWRから再発。EAST WOOD 繋がりで PLAYA G とのカラミも多数。「For My Brothas」とか泣けるら〜 pic.twitter.com/7AOIjDu5Gd
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 4, 2025
ナッシュビルラップの先駆者 PISTOL。94年の1st『Hittin' Like A Bullet』を RUTHLESS からリリースしメジャーデビューを果たした田舎の大物。EAZY-E の死後インディに戻るも実力は確かで、酸いも甘いも知ったこの5th『Ballaholic』の貫禄たるや。「I Like The Way U Carry Yourself」とか沁みるら〜? pic.twitter.com/QmtO03lxFk
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 7, 2025
その大御所 PISTOL を差し置き90年代に日本で一番知られたナッシュビルのラッパーと言えば、ソニーから国内盤も出た BOOGIE でしょう。bmr197号(95年1月)には RELATIVITY 特集と題し貴重なインタビューも。垢抜けたジャケとこなれた G-FUNK からウェッサイと思われがち。「Shocked」とかモロ西だら? pic.twitter.com/7dluGMKdl6
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 9, 2025
その BOOGIE がラップを始めるきっかけになったという実兄 PAPA JAY の同94年作。弟とは対照的なヘタウマジャケと露骨な G-FUNK のせいか当時の日本での知名度は遠く及ばずも、「Shocked」からやさしさを消し去ったような「Jay's Back」イントロの極上シンセは一度聴くと耳から離れない永遠の音色。 https://t.co/Z8FsTk4wp3 pic.twitter.com/u1hFJII8nn
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 12, 2025
そんなテネシー州ナッシュビルの大物3名が集結したその名も PISTOL BOOGIE PAPA-J の98年作。王者の余裕か顔出しなしの強気なジャケ。誰もマイクは掲げません。15曲中5曲は Previously Released とされていますが PAPA-J「Comes Around Goes Around」はおそらく初出。南部らしからぬ DAZ 風 DPG-FUNK💰 pic.twitter.com/2EEjwpXhyZ
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 14, 2025
そんな露骨な G-FUNK 咲き乱れるナッシュビルからチル伝道者によるアドバイザリーなしのクリーン盤。タイトルはもちろん BEASTIE BOYS『Licensed To Ill』のパロディ。『Pimp Sh*t』でも共演した PLAYA G による哀愁チル「R.I.P.」でも聴いて日々ハードな親Gダディの皆様も束の間の父の日の骨休めを。 pic.twitter.com/WWZbizffgw
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 15, 2025
まだまだ続くテネシー。再びメンフィスへ。今や「世界をまわす」サウンドの礎を築いた面々からは若干ズレますが、まだ南も西もごっちゃだった95年には既に確立していた凄まじい個性のご当地 G-FUNK。最高だら?💰
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 18, 2025
【14.夜踊陰】AL KAPONE – Rollin Deep(1995, Memphis, TN)https://t.co/GMeCk5wsB5 pic.twitter.com/RSSnDpMveW
メンフィスの地下からアカデミーまで昇り詰めた THREE 6 MAFIA の初期作。TRU のバリバリな95年「I'm Bout' It, Bout It」を MASTER P の公式カバーと同じ96年に大胆にジャックした「Where Da Killaz Hang」はブリブリな西好きにもブッ刺さり。当企画ネーミング投票もあと1日で『The End』なので是非! pic.twitter.com/IMOfVZreRc
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 19, 2025
そんなメンフィスの地下から THREE 6 MAFIA とは対照的なキャリアを歩んだ TOMMY WRIGHT III もここ数年でようやく世界へ。『サウス・ヒップホップ・ディスクガイド』のラストに本作を配したセンスと本質を捉えたアボかどさんのレビューには敵いません。なお当企画ネーミング投票もあと30分でラスト! pic.twitter.com/WDzrczcwmk
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 20, 2025
ー PROJECT PAT ー 本名であるパトリックにプロジェクトを冠しただけの潔いネーミングの彼はTHREE 6 MAFIA 創設メンバー JUICY J の実の兄。彼らとのチキチキでいかがわしい「Chickenhead」も良いですが樹海の深淵のように神秘的な CURTIS MAYFIELD「Oh So Beautiful」使いの「Life We Live」が最高💰? pic.twitter.com/NpsvVQg3LP
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 22, 2025
THREE 6 MAFIA に対抗し実の母の名を冠した MINNIE MAE MAFIA を立ち上げた元ファミリー PLAYA FLY(旧 LIL' FLY)。そのテーマ曲「M-M-M」と同じ CURTIS MAYFIELD「Oh So Beautiful」ネタを用い 3 6 創始者 JUICY J の兄 PROJECT PAT が2年後に出した「Life We Live」は事実上のアンサーソング? https://t.co/EhHzUYY24n pic.twitter.com/wvd2ElZ2zu
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 23, 2025
その PLAYA FLY と S.P.V. CLICK を組んでいた (?) GANGSTA BLAC も元ファミリー。本作も DJ PAUL & JUICY J による事実上の3-6関連作。アイズレー「For The Love Of You」な「Ain't No Thang」と「Make Me Say It Again Girl」な「Ain't No Love」、特に前者の42秒付近が怪しくも美しく蕩けます。 pic.twitter.com/dnQF8IXDDE
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 24, 2025
そんな PLAYA FLY や GANGSTA BLAC と共に初期 THREE 6 MAFIA 界隈で屯していた KINGPIN SKINNY PIMP の96年名盤。DJ PAUL & JUICY J による事実上の3-6関連作ですが「Midnight Hoes」は共演の PLAYA G によるお仕事かと。都会の美しい夜景の裏に潜む哀愁を暴力により強引に視覚化したジャケも最高💰? pic.twitter.com/gTKOLUHhmA
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 26, 2025
思えば私の初 SKINNY PIMP は10代の頃女友達に借りたアラバマの 40 STREET RECORDS による97年コンピ『Millions To Billions』でした。CHERYL LYNN「Got To Be Real」な「Keep It Real」、 SPINNERS「Sadie」な「Big Baller」、CAMEO「Sparkle」な「Revelations」で何度でもイケる淡き日のネタ祭。 pic.twitter.com/QVSPgWF1l1
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 27, 2025
と、当時からメンフィス各所に影響力をもっていた THREE 6 MAFIA 黎明期の中核メンバー故 GANGSTA BOO 嬢の98年作。THE SOUL CHILDREN 不倫曲カバーの同名「I'll Be The Other Woman」は 2PAC が生前 MC HAMMER のために書いたとされる同98年「Unconditional Love」そっくりな気がしますがただの偶然? pic.twitter.com/PSPaMAzzA8
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) June 29, 2025
私もこれぐらいギラギラしていたら気安く道を聞かれたりしないんだろうなと思う今日この頃(別に嫌ではありませんよ)。近寄りがたい外見からは想像もできないほど優しく美しくトロトロなこの曲みたいなギャップ戦略を見習いたいものです。
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 1, 2025
THA CELLMATES – Tha National Anthem (1997, Memphis, TN) https://t.co/kNEXHMBjD5 pic.twitter.com/OH1SGjKBR3
PLAYA G まだ滞在中かわかりませんがこれを忘れてはいけませんでした。ISLEY JASPER ISLEY「Caravan Of Love」使いの中でも最上級なこの名曲も実は彼のお仕事。なおグルーヴ温泉はノー・アフィリエイト。
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 2, 2025
【18.夜寛陰】BLACK & JAY – Dead Homiez(1998, Nashville, TN)https://t.co/6F0w0zqtJK pic.twitter.com/HMvxeZUl7P
各州の G-RAP を巡る『GANGSTA MAP』(G-MAP)。もう2ヶ月近くテネシーにいますがそろそろ次に進みます。最後に数枚。まずはナッシュビルの大御所 PISTOL, BOOGIE, PAPA JAY のレーベルメイト RUDE AWAKENING の94年G-FUNK名盤。実はこの右上にもちっちゃく書かれてます。「Hostile」とか最高だら?💰 https://t.co/gY0RzwaCRi pic.twitter.com/3A9OASIHrq
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 3, 2025
7月5日に何が起きてもこんな風に笑ってやり過ごしたいものです。テネシー州メンフィス南部ミシシッピリバーサイドをレペゼンするクリックの『Eruption(噴火)』。ピラミッド火山が意味するものとは?ま、FLOATERS「Float On」ネタの「Flow On」でも聴いてマッタリしましょう。https://t.co/wjOWLaUAvN pic.twitter.com/9YzujNi6X3
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 4, 2025
テネシーの最後はメンフィスより SOUTH CIRCLE KLICK の95年人気盤。KOOL & THE GANG「Too Hot」ネタの哀愁スムース「Back In The Dayz」は熱海サンビーチの夕暮れ時に何度聴いたかわかりません。お目目が1つの女の子や干物みたいな兄貴のヘタウマジャケも気持ち悪くて最高。https://t.co/jvJXHZ6S20 pic.twitter.com/TnNwRoY2JN
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 5, 2025
番外編
テネシー番外編。最古のファンクバンド(らしい)バーケイズ(BAR-KAYS)はメンフィス出身。このミシシッピ産コンピの目玉 LIL C「Paper Chasing」のネタ「Anticipation」を偶然見つけたときの感動たるや。他にも PROPER DOS「Sumthin Ta Bump」、PARIS「Rebels Without Applause」など渋ネタの宝庫。 https://t.co/VfjkJ8AwZs pic.twitter.com/X2rg5Ghz24
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 8, 2025
まとめ
ということで5月10日から約2ヶ月にわたりテネシーの主要作品を紹介してきました。ちなみに独自研究「GANGSTA RAP TOP 10000」の頂上付近(上位約25%)はこんな感じ。左下の真っ黒いのは誤植ではなく例のアレですねw 皆様が偏愛するテネシー皿もこっそり教えてください🤫https://t.co/qiwfa6TLeA pic.twitter.com/fd9Q0cuJqb
— Atamic Dogg (@AtamicDogg) July 6, 2025




熱海出身。2000年頃から掘り続けてきた"G"な音楽を紹介します。GANGSTA RAP、SOUL、FUNK、R&B、JAPANESE CITY POP 等、定番から知られざる名曲まで惜しみなく公開していきます。掘れば掘るほど湧き出る"G"の温泉を、ごゆっくりお楽しみください。【近況】Lil'Yukichi & アボかど 監修『サウス・ヒップホップ・ディスクガイド』(DU BOOKS, 2025)に寄稿させていただきました!
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